2013年06月28日
進撃の農民-オクラ区攻防戦2-
これの続き。
もうな、カメムシ、食ってまおうで。農薬で駆除するためには他の虫を巻き添えにするほかなく、IPM的な管理にも大きな労力を要するとなるとやな、せっかく投入した労力を直接的に栄養なりお金に変える方法を考えるのも手かなと思うんやが。インセンティブがあれば駆除も進む。猪や鹿なんかの有害獣が増えたのはハンターがおらんようになってしもうたきんや。しかしジビエが注目されて駆除したやつの肉がええ値段で買うてもらえるとなるとじゃあ獲ろうかということになる。それを虫でもやってみよう。キャッチコピーは「とても身近なみんなのジビエ」でどうや。
日本ではイナゴや蜂の子を食べる文化はあってもカメムシを食べる文化はない。しかし東南アジアとか南アフリカではわりと食う。日本では食べ応えがあるような大きなカメムシは少ないけど、ミナミアオカメムシはそのひとつと言えるんとちゃうかな。ではミナミアオカメムシって食えるんやろか。カメムシっていうてもほんまにようけ種類があるきんな。そういうときには三橋淳さんの『世界昆虫食大全』を参照すべきやが。
今手元にないきんページとか覚えてないけど、ミナミアオカメムシは中国で薬用として用いられたという記述がある(14/7/5追記:学名でちゃんとすみずみまで調べたら東南アジア、アフリカ、メキシコと世界中で食べられとった。わーい)。よし、食えそうやが。虫にも寄生虫持っとったりあるいは虫自体が毒やアレルゲンを持ってたりすることがあるきんな。歴史や文化を参照することが大事やが。これはなにも虫に限ったことでなくて、野菜も果物も肉も、人類の歴史の中で選択されてきたものやきんな。
商品化に向けてまずはわしが食ってみる。
オクラ区で獲物を物色する180cm級農民(端数四捨五入)。
おった。
交尾しよる。いっつもたいてい交尾しよる。捕食者の前でもしよる。なんたる家畜の安寧!!虚偽の繁栄!!ほんでこいつら、交尾しよるんを捕まえようとしたら、くっついたまま逃げるんで。そやきんすぐ捕まる。離れてバラバラに逃げたらええのに。
その点こいつは違う。
ホソハリカメムシはすごく敏捷に飛んで逃げよるんや。立体機動っていうんやろか。そんな感じ。こいつもオクラやコメの汁を吸うワルソやけど、ミナミアオカメムシほどの被害は出さんし、細くて食べ応えがなさそうやきんスルーする。
余談やけど、ホソハリカメムシによく似た名前のホソヘリカメムシっていうんがおって、こいつについて最近すごいことが分かったんやが。虫が農薬に抵抗性をつけるのは一般に農薬から生き残ったもんどうしが交配してまた交配してと、遺伝的に強くなっていくもんやけど、こいつはなんと農薬を分解する細菌を体内に共生させて農薬に強くなってしもうた(参照)。びっくりやが…。
巨人はその場でむしゃむしゃやるけど農民はそんなことしない。全裸でもないし。おうちに持って帰る。
囚われた屈辱?まあ諦めてつかよ。さっきも書いた寄生虫などの恐れもあるきん、虫は火を通して食べる。これは世界中たいていそういうふうな文化になっとる。
専用調理器具。周囲の理解がぜんぜん得られてないきんな…。
-----------------------ここから閲覧注意。虫が苦手な人は注意してつかな----------------------------------------
カメムシは例のなんとも言えん青臭いにほひがあるなあ。そのままではちょっと気になるきん、臭いの汁を抜いてやる。熱湯につけるとびっくりして汁を出してしまうんや。
それを水洗いして油で炒める。バチバチ弾けて油が飛んで熱いでないかー!水切りもっとちゃんとせないかん。迸る衝動でなしにIHクッキングヒーターにその身を灼きながらでけあがり。
うーんちょっと焼き過ぎた。炒めよったらまだ残る青臭い臭いがだんだんタンパク質が焼ける臭いに変わっていくんやけど、その塩梅が調理の最大のポイントちゃうやろか。これでも干しエビみたいで香ばしくておいしいんやけど、カメムシらしさがない。ほのかに臭いが残るくらいが売りになるんと違うやろうか。
家族に試食を求めたんやけど、誰も食べてくれんで全部わしが美味しくいただきました。これをお金に変えるには料理食品加工の心得のある協力者が必要なんやけど、どうしよう…。誰かおらんかえ。虫で六次産業や!!レッツビギンや!!
まあいいや。みんなもミナミアオカメムシ食おうで。わりあい美味しいで。特に斑点米や農薬の問題について関心のあるみなさん、どうですか?無農薬や有機農法の人の新たな収入源にもならんかな。時代はテデトールからヤイテタベールやで。
もうな、カメムシ、食ってまおうで。農薬で駆除するためには他の虫を巻き添えにするほかなく、IPM的な管理にも大きな労力を要するとなるとやな、せっかく投入した労力を直接的に栄養なりお金に変える方法を考えるのも手かなと思うんやが。インセンティブがあれば駆除も進む。猪や鹿なんかの有害獣が増えたのはハンターがおらんようになってしもうたきんや。しかしジビエが注目されて駆除したやつの肉がええ値段で買うてもらえるとなるとじゃあ獲ろうかということになる。それを虫でもやってみよう。キャッチコピーは「とても身近なみんなのジビエ」でどうや。
日本ではイナゴや蜂の子を食べる文化はあってもカメムシを食べる文化はない。しかし東南アジアとか南アフリカではわりと食う。日本では食べ応えがあるような大きなカメムシは少ないけど、ミナミアオカメムシはそのひとつと言えるんとちゃうかな。ではミナミアオカメムシって食えるんやろか。カメムシっていうてもほんまにようけ種類があるきんな。そういうときには三橋淳さんの『世界昆虫食大全』を参照すべきやが。
今手元にないきんページとか覚えてないけど、ミナミアオカメムシは中国で薬用として用いられたという記述がある(14/7/5追記:学名でちゃんとすみずみまで調べたら東南アジア、アフリカ、メキシコと世界中で食べられとった。わーい)。よし、食えそうやが。虫にも寄生虫持っとったりあるいは虫自体が毒やアレルゲンを持ってたりすることがあるきんな。歴史や文化を参照することが大事やが。これはなにも虫に限ったことでなくて、野菜も果物も肉も、人類の歴史の中で選択されてきたものやきんな。
商品化に向けてまずはわしが食ってみる。
オクラ区で獲物を物色する180cm級農民(端数四捨五入)。
おった。
交尾しよる。いっつもたいてい交尾しよる。捕食者の前でもしよる。なんたる家畜の安寧!!虚偽の繁栄!!ほんでこいつら、交尾しよるんを捕まえようとしたら、くっついたまま逃げるんで。そやきんすぐ捕まる。離れてバラバラに逃げたらええのに。
その点こいつは違う。
ホソハリカメムシはすごく敏捷に飛んで逃げよるんや。立体機動っていうんやろか。そんな感じ。こいつもオクラやコメの汁を吸うワルソやけど、ミナミアオカメムシほどの被害は出さんし、細くて食べ応えがなさそうやきんスルーする。
余談やけど、ホソハリカメムシによく似た名前のホソヘリカメムシっていうんがおって、こいつについて最近すごいことが分かったんやが。虫が農薬に抵抗性をつけるのは一般に農薬から生き残ったもんどうしが交配してまた交配してと、遺伝的に強くなっていくもんやけど、こいつはなんと農薬を分解する細菌を体内に共生させて農薬に強くなってしもうた(参照)。びっくりやが…。
巨人はその場でむしゃむしゃやるけど農民はそんなことしない。全裸でもないし。おうちに持って帰る。
囚われた屈辱?まあ諦めてつかよ。さっきも書いた寄生虫などの恐れもあるきん、虫は火を通して食べる。これは世界中たいていそういうふうな文化になっとる。
専用調理器具。周囲の理解がぜんぜん得られてないきんな…。
-----------------------ここから閲覧注意。虫が苦手な人は注意してつかな----------------------------------------
カメムシは例のなんとも言えん青臭いにほひがあるなあ。そのままではちょっと気になるきん、臭いの汁を抜いてやる。熱湯につけるとびっくりして汁を出してしまうんや。
それを水洗いして油で炒める。バチバチ弾けて油が飛んで熱いでないかー!水切りもっとちゃんとせないかん。迸る衝動でなしにIHクッキングヒーターにその身を灼きながらでけあがり。
うーんちょっと焼き過ぎた。炒めよったらまだ残る青臭い臭いがだんだんタンパク質が焼ける臭いに変わっていくんやけど、その塩梅が調理の最大のポイントちゃうやろか。これでも干しエビみたいで香ばしくておいしいんやけど、カメムシらしさがない。ほのかに臭いが残るくらいが売りになるんと違うやろうか。
家族に試食を求めたんやけど、誰も食べてくれんで全部わしが美味しくいただきました。これをお金に変えるには料理食品加工の心得のある協力者が必要なんやけど、どうしよう…。誰かおらんかえ。虫で六次産業や!!レッツビギンや!!
まあいいや。みんなもミナミアオカメムシ食おうで。わりあい美味しいで。特に斑点米や農薬の問題について関心のあるみなさん、どうですか?無農薬や有機農法の人の新たな収入源にもならんかな。時代はテデトールからヤイテタベールやで。
Posted by kazuzo at 18:29│Comments(0)
│草や虫や小動物