2011年10月11日
職人と凡人
ニンニクの植え付け真っ最中やが。昨日3畝半、今日は助っ人のハルオさんのおかげで8畝半進んだ。あと3畝弱。明日一気に仕上げて芽出しの雨を迎えたい。
ハルオさんはタイルの職人さんやが。わしらが車輪付きの椅子に座って作業するところを、中腰で縦横無尽に動きまわる。70歳近いんやけどすごいんや。腰の痛いわしやひざの痛いおかんはそんなことはようできん。種ニンニクをガバっと掴んで次々と植穴に置いていき、金ゴテを使う要領でサアっと覆土する。すごいスピードなんや。そして間違えない。
わしはというと植え損ねや二つぶ植えを防ぐために一度に植える数を決めてそれだけ植えたら覆土する。その繰り返し。そうやってミスを防ぐ。
職人は驚異的な集中力と身体能力で仕事をするけど、集中力もなく腰も痛い凡人は効率的でミスをしない手順を作成して淡々とそれを実行するしかない。
日本の「職人」に関する議論はいろいろあって、日本のものづくりの象徴のように言われる一方、山本七平のように、太平洋戦争の敗因に職人に頼りすぎたことを挙げるような言説もあるのう。後者はどういうことかというと、例えば戦時中の日本の戦闘機乗りや測量兵は職人気質の人が多くて、緒戦において活躍したけど、結局は優秀なマニュアルによって教育された、誰でも使える武器を持つ大勢の凡人集団に打ち負かされてしもうて、終盤戦においては日本軍は職人でもなければ教育もされてない兵士による悲惨な戦いとなってしまったということなんやが。これは職人がダメということではなく教育や使いやすい武器の有利さを説いたものやけど。
まあ、どっちが有利かというのは時と場合によるよね。とはいえわしも職人にあこがれないでもない。でも気質的にも能力的にも無理やなあ。集中力ないきんな。わしの集中力は3分しか持たん。ちょうど競輪のレースが3分やきんや。そやきん作業前に脳内で手順を作成・確認し、それをブラッシュアップしながら作業を進めるしかない。でもそういうふうにやるのもわりあい楽しいものなんや。
Posted by kazuzo at 18:51│Comments(0)
│野菜
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役立つブログまとめ(社会貢献): 四国地方の農業/農園/農場/農家 by Good↑or Bad↓【役立つブログまとめ(社会貢献)(投稿募集中)by Good↑or Bad↓】at 2011年10月17日 23:02